青色と赤色のマークカードはどういうときに使うのか
以前の記事では馬券の種類を解説しながら,緑のマークカードの使い方も例示しましたが,
馬券売り場には他にも青や赤のマークカードが置いてありますよね?
今回はそれらのマークカードの使い方を学びましょう!
…と,その前にまずは馬券の復習。馬券にはたくさんの種類がありましたが,
1頭だけを選んで買えるのは単勝と複勝の2種類しかありません。
よって,単勝と複勝以外の馬券では複数頭を選んで買うことになりますが,
「この馬とこの馬で決まる!」と確信できることなんてほとんどなく,
「上位に来そうな馬を5頭までは絞れたけど,それ以上はわからない」
「この馬は確実に来ると思うけど,相手に何が来るかはわからない」
となるのが普通です。そうなると馬券の買い方としては,何パターンか買って,
そのうちのどれかが当たればいいという買い方になりますが,
何パターンもの買い目を,緑のマークカードに1つずつ記入するのは大変。
そんなときに便利なのが青色や赤色のマークカード。
赤色のマークカードはボックス,またはフォーメーション,
青色のマークカードはながしという買い方をするときに使います。
前置きが長くなりましたが,さっそく本題に入りましょう!
ボックス
ボックスとは,複数頭を選んで,その選んだ馬で構成される全パターンをまとめて買う方法です。
上位に来そうな候補は何頭か選べるものの,これは絶対来るだろうと確信できる馬がいない,
どれが来てもおかしくない!というときこそボックスの出番。
「このレースは1番,3番,9番,10番,12番の5頭で上位独占しそうだから3連複で買おう!」
と思ったとして,3連複の買い方のパターンは1-3-9,1-3-10,1-3-12,1-9-10,1-9-12,
1-10-12,3-9-10,3-9-12,3-10-12,9-10-12の10通りもあります。
そんなときに3連複ボックスを使えば,この10通りをまとめ買いできるのです!便利!
マークカード記入例:阪神競馬場第10レースで3連複ボックス1,3,9,10,12を
各200円ずつ購入したい場合
※ボックスを買うときの注意点その1
券種と選んだ頭数にもよりますが,ボックスはとにかく買い目の点数が多くなりがち。
特に単系の馬券は顕著で,馬単5頭ボックスは20点,3連単5頭ボックスは60点にもなります。
「あの馬も来そうだし,この馬も来そうだし,もしかしたらこれも…」では収拾がつきません。
ボックスに入れる馬は可能な限り絞りましょう。あえて人気馬を外すのもアリ。
※ボックスを買うときの注意点その2
「選んだ番号で構成される全パターンを買うのがボックス」と書きましたが,
実はひとつだけ例外があって,それは枠連をボックスで買う場合。
例えば,6枠,7枠,8枠の枠連ボックスを買った場合,その馬券に含まれるのは
6-7,6-8,7-8の3通りだけで,ゾロ目の7-7などは含まれません!
ゾロ目の枠連も押さえておきたい場合は別途買い足しましょう。
ながし
軸となる馬(この馬は必ず馬券に絡むだろうという馬のこと)は決められるが,
その相手が絞り切れない場合に使うのがながし。
軸と選んだ相手で構成される全パターンをまとめて買う方法です。
「2番の馬は2着以内には来るだろうから馬連を買いたい。相手は7,8,9のどれかだろう」
という場合に,2-7,2-8,2-9の3パターンをまとめ買いできるのが馬連ながし2-7,8,9です!
マークカード記入例:函館競馬場第6レースで2番を軸に,7,8,9番を相手にした
馬連ながしを各500円ずつ購入したい場合
3連複や3連単の場合は軸となる馬を1頭だけ選ぶことも,2頭選ぶことも可能です。
また,馬単や3連単をながしで買う場合は軸となる馬の着順まで指定します。
馬単1着固定2→7,8,9や,2着固定7,8,9→2という買い方ですね〜
マークカード記入例:東京競馬場第1レースで1着9番,3着5番を2頭軸に,
2着2,6,8,11番の3連単ながしを各100円ずつ購入したい場合
当たり前ですが,軸に選んだ馬が来なければ全てハズレ馬券になってしまうので,
ながしで買うのは軸によほど自信があるときだけにしましょう。
マルチ
続いてマルチですが,この買い方が使えるのは馬単,または3連単をながしで買うときに限ります。
ながしの解説のところで,馬単や3連単の場合は軸となる馬の着順まで指定すると書きましたが,
「着順まではわからない。でも馬連や3連複ではなく,馬単や3連単を買いたい!」
と考える人もいるでしょう。高配当狙いの愚か者め!! そんな願望に応えてくれるのがマルチ。
要するに,軸の着順を入れ替えたパターンも同時に買っちゃえ!ってこと。
馬単のマルチは単純で,1着ながし2→7,8,9のマルチを買うと,着順を裏返した7,8,9→2も含むというだけ。
3連単の2頭軸ながしはもうちょい複雑で,例えば1,2着ながし1→5→3,13,18のマルチは,
1→3,13,18→5,5→1→3,13,18,5→3,13,18→1,3,13,18→1→5,3,13,18→5→1を含みます。
マークカード記入例:福島競馬場第8レースで1番と5番を2頭軸に,
3,13,18番を相手にした3連単マルチを各100円ずつ購入したい場合
マルチは人気のない馬が1着に来た場合も網羅できるので,かなりの高配当も期待できる一方,
買い目が多くなりがちな(特に3連単の場合),ハイリスクハイリターンの買い方と言えます。
軸の人気次第では3連複でも十分な配当になるので,3連単マルチを買う際には,
「本当に3連単マルチでなくてはいけないのか?3連複ではだめなのか?」
と自問自答することを推奨します。
フォーメーション
最後はフォーメーション。これはボックスとながしの中間のような買い方だと個人的には思っています。
「このレースは1番,3番,9番,10番の4頭で上位独占するだろう」と予想し,3連単で買うとします。
このとき,軸が決まればながしで,決まらなければボックスで買うことになりますが,
「この4頭の中で勝つとしたら1番か9番だろう」みたいに,軸は決められないけど
ある程度までは絞れるということもよくあります。軸が決まらないからながしでは買えない,
かと言ってボックスで買ってしまうと3番や10番が1着のパターンも含まれてしまって,
それは無駄な買い目となってしまう… そんなときこそフォーメーションの出番。
1,9→1,3,9,10→1,3,9,10というフォーメーションを組めば,
「1,3,9,10で決まるが,1着は1か9のどちらか」という買い方が実現できます!
さらに「10番は来ても3着どまりかな」と予想できれば,2列目から10を抜いて
1,9→1,3,9→1,3,9,10とすることでさらに点数を絞れます。
このように,フォーメーションとは1列目,2列目,3列目の3つのグループそれぞれで馬を選び,
その選んだ中から来れば当たり,という買い方です。
もちろん3連複なら順不同だし,馬連・馬単・ワイド・枠連なら選ぶのは2列目まで。
もっとトリッキーな予想でもフォーメーションなら自由自在。
先ほどの例でさらに「1番の馬は1着に来るか,そうでなければ大敗」と予想するならば,
フォーメーションの2,3列目から1番を抜いて1,9→3,9→3,9,10とすればOK。
私はよく「2着に人気薄が紛れ込むパターンの3連単」を買ったりしますね〜
1,2番人気のどちらかが1着。だけど2着にも上位人気が来ちゃうと当たっても安いので,
あえて2着には人気薄の馬を何頭か。で,3着は1,2,3番人気のどれか,みたいな買い方。
こういう買い方もフォーメーションならでは!
マークカード記入例:中京競馬場第2レースで1着4 or 5番,2着3 or 7 or 8 or 9番
3着1 or 4 or 5番の3連単ながしを各300円ずつ購入したい場合
※フォーメーションを買うときの注意点
馬連フォーメーション2,3-2,3,6を買ったとしましょう。
このとき,1列目に2番,2列目に3番もあるし,1列目に3番,2列目に2番もあるので,
馬連2-3を2つ分買っているように見えますが,このような重複は自動的に除外され,
馬連2-3,2-6,3-6の3点だけ買ったことになるのでご安心ください。
まとめ
ボックスやながし,フォーメーションを理解して自在に使いこなせるようになれば競馬中級者!
…かどうかはさておき,馬券の組み立てのバリエーションが増えることは確か。
ただし,どの買い方にも共通する欠点がひとつだけあります。
その欠点とは,どのパターンを同じ金額でしか購入できないこと。
馬連ながし1-4,5を買ったときに,1-4は15倍,1-5は7倍だから1-5は金額を多めにして買おうかな,
みたいなことは残念ながら不可能で,そういう資金配分をしたい場合は緑のマークカードを使って,
1通りずつ別々に購入する必要があります。
ただ,資金配分をするにしろ,買い目を考える際のベースとなることに違いはないので,
ボックスもながしもフォーメーションも,「使える!」と思ったら積極的に活用してみてください。
実際に買ってみることが理解への近道! 自分に合った買い方のパターンを見つけましょう!